MOTHER-52話 ぐゎシぃん
煩悩筋 スペインのビーチから「近所のすし屋の名前は何だったか」と聞くために国際電話をかけてきた友人は、先日まで南米にいたそうです。また彼は「走りたかった」ために吐き気を催しても早朝走ることがあるとのことです。その奔放さ…
煩悩筋 スペインのビーチから「近所のすし屋の名前は何だったか」と聞くために国際電話をかけてきた友人は、先日まで南米にいたそうです。また彼は「走りたかった」ために吐き気を催しても早朝走ることがあるとのことです。その奔放さ…
数年前のこと 棺に入った友人の姿は、それまで「本当は何かの間違いではないか?」と疑うおぼつかない認識をきっぱりと明確に〝死んだのだ”と上書きするもので「お金も時間も無理をしたが参列してよかった。納得のような何かの手が…
タイムスケール 友人の日本茶使いは家庭菜園を営んでおり、本職で栽培する茶葉同様に完全無農薬で育った小松菜は匂いが青々とし、土が付着、虫食い穴が開いていたので、「素晴らしい。こういうのが欲しかったんです」と伝えたところ「化…
デジタル破損、アナログ摩耗 ある日自転車に乗っていると、踏み込むペダルは重く、いつもの道が遥かに遠くに感じられました。次第に身体のダルさ、熱っぽさを感じるようになり「これは風邪だと」認識、薬物投与と長時間睡眠の受け入れ体…
予報 まもなくサイレンが鳴ります。Scene11以来の彼らの日頃の合戦となります。ご高覧ください。 なお、こちらのエピソードは予報として遍く届けることが肝要であるため、無料公開話としてアクセス解放いたします。ご参考く…
謝罪漫談 ――何をしている 「頭を下げてるんです。好きそうだし」 ――誠意を見せろ。お前は間違いを犯したのだ。 「言葉にすると嘘になるので、せめて頭をさげたのですけど」 ――言葉で謝意を表明しろ。 「申し訳がございます。…
良い明日を! 年の瀬に「良いお年を」と口にした直後、その曖昧さに違和感を覚えました。「お年」とはわずかに残った今年のことか、新たに来る新年のことかどちらを指すのでしょうか?もし新年を指すのだとしたら、次の365日の評価が…
降雨礼拝 かねてより気になっていたあばら家(誉め言葉)を改装した珈琲屋へ参り、珍しく裏目に出なかった直感をご報告いたします。 「こんな晴れた日なのだから屋外にでないと勿体ない」と言いますが、それ以上に「こんな雨の日な…
あけました? 寝坊した日など、後悔するとともに「スタートには躓いてしまったが、今から取り返そう」と昼以降に無茶な予定を立てようとしてしまいます。(結局、全く達成できずに1日を終えることになるのですが)その度に「1日を過…
地が逆さま ある研究者が北海道の先住民族アイヌの伝統的住居、チセにて宿泊体験をしたところ、火を焚くほどに周囲の雪は解け、上昇気流によって外気が流れ込み、到底耐えられない寒さであったといいます。調査したところ原因は大地へ…