MOTHER-96話 あきらめないで

森へお帰り
 新幹線の車窓からの風景を眺めると、街と郊外の変化、人工物と自然物への変化が目まぐるしく飽きません。開けた田園の先に、人の暮らす土地と自然との境界があり、森は境界を目前にこんもりと盛り上がる様は、人里へ迫っているようにも見受けられます。あるいは樹木はヒトを森へと誘おうとしているのかもしれません。
 翻って絵の話。「背景」と処理してきたオブジェクトが、舞台を説明するための装置というだけではなく、背景のもつ感情を描けるようになれればと思うのです。その昔、やはり落書きは、目や眉を描いて感情を表現するのを楽しんだものですが、台詞、視線、身体の動きと要素を増やしてきたものに、さらなる要素を意図的に配置できれば幸いです。(2018.01.02)

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