MOTHER-97話 鎮火


例えばユーカリ食んで腹下すコアラ
 その昔集団生活に嫌気が差すなどして、地を這う蟻を見れば、集団の構成員であることに何ら異論なく行進する様に羨望の眼差しを向けました。進化の果てに社会性を獲得したのが人間ならば、社会に帰属することやほかの個体とのやり取りにストレスを感じない作りになればよいのにと感傷的になったものです。
 先日ある友人から「ライフワークが欲しい」と相談を受けました。日々には読書を、シーズンになれば週末スノーボードへ、それさえあれば満足なのだと友人は言っていました。豊かな一人の世界は完結しているように思え羨ましく思いました。その友人は現在子育てに専念しているのですが、母子2者の世界を見るにつけ、社会との接点を積極的にもっていきたくなったようです。金銭以上に社会との連帯感を収受できるような。
 進化の先に獲得したのは関わり方の自由さ、すなわち悩みの多さかもしれません。(2018.01.09)

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