MOTHER-134話 か

出先に立ち寄った1つの書店で、偶然手に取った2冊の本に関連性を見出し、思考の手助けとなることがございます。これだから実店舗の書店めぐりはやめられません。
 『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』
戦後の焼野原、価値観を否定された人々が娯楽に求めたのは何だったのか?慰めや鼓舞や理想の変遷を、爽快に総覧されています。あー、慣れ親しんだあのアニメや漫画が何故「おもしろい」と「これが見たかったんだ」と評価されたのか、そういうことかと。
 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』
評論家が“現代”や“この国”の地図作りだとしたら、そこを走りどう感じているか?文筆家には同時代を生きる者の思考の先達として、知見をお示し頂くのを期待します。
 漠然としたもやもやが「それはこういう疑問ですよ」や「こんな回答ができますよ」と晴れれば。作品がその一助となれば「そうねぇ」と支持されるのかもしれません。(2018.10.16)

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