MOTHER-102話 使命

被造物は創造主にやどるか
 作品は受け手が審美眼をもってその価値をはかるのみで、制作者の人格や来歴、置かれた環境は「知ったことではない」と切り離されれば良いと断言するのは乱暴が過ぎるかもしれません。
 創作物の優等さと同等に、制作者の人格の優等であって欲しいと願うのは受け手が無意識に抱いてしまうものなのかもしれません。そのストーリーがさらに体験を昇華させることもある一方(聴覚障害の音楽家など)行き過ぎた期待に失墜を見ることもあるのでしょう。
 あの会見を拝見し、少々扱いを考えあぐねております。形而上とことさら強調し、現象としての作者であることに努めるのは如何なものかと。(2018.02.13)

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