MOTHER-48話 ずどどどーん


謝罪漫談
――何をしている
「頭を下げてるんです。好きそうだし」
――誠意を見せろ。お前は間違いを犯したのだ。
「言葉にすると嘘になるので、せめて頭をさげたのですけど」
――言葉で謝意を表明しろ。
「申し訳がございます。納得はできません」
――一般的にお前のした事は教育的に道徳的ではない。
「私にその“一般”を理解することができません。そういう認識機能の欠陥として処理して頂けませんか?例えば腎臓が1つないヒトのように」
――差別だ。謝罪しろ。
「申し訳がございます。そういう欠損として認めて保護したらいかがです?」
――承知した。お前を欠損のあるモノ、不具のモノとして認め、含み、囲う。しかし罪は罪、罰は罰だ。謝罪を表明しろ。特にその心象を説明しろ。つぶさに。
「免じなさい。」
――?
「赦せないのはあなたの未熟さです。未熟さに付き合うつもりはありません。」
――笑いごとではすまんぞ
「すみますよ。」(2017.01.24)

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