MOTHER-119話 デンノッホ

キミで決めな
 謙虚と反省がライフワークのような友人は、広範囲で膨大な雑務を抱え込んでいるようでした。友人は自身を小さな怪物になぞらえて、自己の未熟と成長の必要性を語りました。
 「自分が草タイプだとしても、戦いの場で要請があれば炎タイプとも戦わなければならないのです。たとえ焼き払われる雑草になろうとも相性の悪い事をしなければ。水をひねり出さればレベルアップするのです。」
 たしかにそれが友人に求められていることだとしても、トレーナーに対して「別の相性の良いモノはいないか」と問うこともなしに、自身の未熟さを嘆くのは些か不条理ではないかとお伝えしました。小怪物を投げ合う戦場に駆り立てるのは特殊の状況であり。かの小怪物の世界においても圧倒的多数の個体は野生のものたちであり、おそらく彼らは相性の悪い敵からは逃げ出して生存するので。(2018.07.03)

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