都市生活と膨大な無視
膨大な群衆とすれ違うと、不安か焦りか悲しみなのか、なんとも言えぬ居心地の悪さを覚えます。先日東京で電車に乗っていてやっと知覚できたのは、「同種が密集する都市生活」という異様な状況に対する混乱にございます。
野生動物において同種の別個体を見つけた際(例えば雪原でシロクマが別のシロクマを発見する)その相手を敵か味方か、はたまた配偶者か、自身にとって何者なのか識別し何らかの行動をします。それに対し、都市生活を営むヒトは道行く膨大な他者を「群衆」として「特に何も思わない」処理するという強固なプロトコルを作動させているように見受けられます。
皆様におかれましても決して形而上の数値などではなく、具象の肉体を以て具体的な日々の生活を過ごされていることを、コメントやお手紙を拝見することで再発見します。プロトコルを停止し観測するのはただただ驚嘆であり、感謝にございます。(2017.07.04)
コメントを残す